【本】『生き抜くための数学入門』 新井紀子著
2008.02.18(Mon)


要は、「なぜ」と自分自身にたずね、「それは…だから」と論理的に順序よく考えて結論を出すことが習慣となっているようなら、あなたは数学的な構えができている、ということなのです。



生き抜くの数学入門 (よりみちパン!セ 23)生き抜くための数学入門 (よりみちパン!セ 23)
(2007/02)
新井 紀子

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えー、数字が並んでいるのを見れば5秒で眠れるワタクシですが、
著者の前著『ハッピーになれる算数 (よりみちパン!セ)』が面白かったので、
この本も手に取ってみました。

著者がこの本で主張したいことは、
これからの社会、世界を生き抜くためには、
論理的に物事を考えることの出来る能力が必要だ、ということです。

数学というのは、数字という抽象的なものを扱う学問ですが、
誰もが納得する論理的な定義を決め、誰にでも理解出来る式を使って示し、
こういう答えを導き出しました、とするものですよね。

あくまでも論理的に考えることで、どこの国のどんな文化のどんな年齢の人とでも、
数学という学問を共有することが出来る訳で、
そこが数学の魅力なのだ、と著者は言っています。

論理的な思考が出来る人間同士であれば、
育った文化が違おうと年齢が違おうと、ほぼ同じ答えに達することが出来る―。

さらに、
目に見えない抽象的なものにリアルさを感じることの勉強にもなる、とも。
抽象的なものとは数字や数学に限ったことではなく、
普段の生活でよくある、多数の選択肢から何を選ぶか、というようなことも含まれる訳です。
それは自分の将来を考える、ということにも繋がりますよね。

感情など影響されることなく、冒頭に挙げたような論理的な思考が出来るようになること。
それらを身に付けるのに、数学の勉強が役に立つ、のだそうです。

各章は授業形式になっていて、
教師役の著者と、3人の中学生との会話形式で進んでいきます。
全16回の授業となっています。

数学嫌いの私でも面白い内容でした。
−と−をかけるとなぜ+になるのか、なんて分かっただけでも読んだ甲斐がありましたよ。
−の意味も初めて分かりました。目からウロコ。
宝くじの当選確率とか、一次関数や三角関数の説明もあります。

数学が論理的思考の訓練に役立つというのは漠然と分かっていましたが、
見えないものにリアルさを感じる、ということは新発見&初体験で、楽しかったです。

無限と有限の話なんて、ほとんど哲学の話だったし。

あくまでも中学生が対象なので、数学が得意な人には物足りないでしょうが、
私のような「数学」と聞いただけで蕁麻疹が出る人にはおすすめです。



この「よりみちパン!セ」シリーズは、中学生以上の人向けに書かれた新書です。
取り上げるテーマが面白く、他社の“新書”とは違うサブカルチャー風味が好きで、
これまでも何冊か読んでいます。
右のカテゴリの“新書”をクリックして頂くと、
これまで私が読んだ「よりみちパン!セ」シリーズ本の記事が出てきます。

★理論社YAヤングアダルト新書「よりみちパン!セ」
http://www.rironsha.co.jp/special/series/index.html
『処女の正しい失い方』『人間の条件』というコラムが連載中。終了後新書になるそうです。

★理論社ホームページ
http://www.rironsha.co.jp/index.html
梨木香歩の連載や、田中芳樹のブックガイドなどがあります。
【新書】『オヤジ国憲法でいこう!』 しりあがり寿+祖父江慎著
2006.12.19(Tue)


「ここに5条15項の「オヤジ国憲法」を発布し、もってヤングに対して、「若いって、ダメじゃん!」と高らかに宣言するものとする。」



オヤジ国憲法でいこう! / しりあがり 寿、祖父江 慎 他

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図書館派の私が、久し振りに買おう!と思った本でした。

苦しいヤングの時代を乗り切り、無事オヤジとなった著者ふたりが、
現在の悩めるヤング達に送るメッセージです。
内容はこんな感じ。
http://www.rironsha.co.jp/special/series/index.html

「個性」「友情」「恋愛」「幸せ」「親」等々について、
とぼけたオヤジ口調と視点で語っているのですが、深いです。

「個性」と「幸せ」について語っている辺りが、印象に残りました。
特に「幸せ」について、は良かったなあ。

ヤングだけでなく、ヤングだった人にも心に沁みると思います。
いえ、むしろヤングだった人の方が頷けるかも。

若さを失っていくことを日々実感するのは寂しいけれども、
この本を読むとオヤジやオバサンになるのも悪くないなと思えました。



理論社のYA新書『よりみちパン!セ』シリーズは、
中学生以上の人向けの新書ですが、著者の選び方が面白いなと思いました。
また、普通の新書よりも対象年齢が低いだけあって、
難しいことをいかに簡単に、そして読みやすくするかの工夫も楽しく、
これから発刊されるものもチェックしていきたいと思いました。

★理論社YA(ヤングアダルト)新書『よりみちパン!セ』
http://www.rironsha.co.jp/special/series/index.html
【新書】『ハッピーになれる算数』 新井紀子著
2006.12.18(Mon)


「仕組みが分かるということ」をきちんと体験して、その気持ちよさを味わってみませんか。」



ハッピーになれる算数 ハッピーになれる算数
新井 紀子 (2005/03)
理論社

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数字が並んでいるのを見るだけで思考停止する私向けの本かなと、読んでみました。

理論社が出版しているヤングアダルト向け新書、
『よりみちパン!セ』シリーズの1冊です。
内容はこんな感じ。
http://www.rironsha.co.jp/special/series/index.html

算数には「仕組み」があって、それに沿って解いていけば答えが導き出せる、
ということは分かっているのだけれど、
それでも出来ないという私の数学アレルギーの原因が掴めたような気が。

文章題の読み取り方と、
「仕組み」やルールの利用法に問題があったのだなあ。

例題を解きながら、
著者が算数と計算のルールを教えてくれるという方法を取っています。
章が終わるごとに練習問題が。
やってみたけれど、なかなか面白かったです。
数字の羅列を見ただけで思考停止する私が、
計算することを面白いと思えただけでも収穫でした。

算数以外の分野でも、
将来分からない問題が出て来た時に思考停止するのではなく、
文章題を解く時の様に、冷静に判断して、答えを導き出せるようになって欲しい、
そうなる為には算数を解く経験が役に立つという、
著者の主張もよく分かりました。

算数大嫌い、という人には良い本だと思います。
【新書】『正しい保健体育』 みうらじゅん著
2006.12.16(Sat)


「学校に堂々と行けて楽しいなどと言っている人は獣です」



正しい保健体育 正しい保健体育
みうら じゅん (2005/01)
理論社

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理論社が出版しているYA(ヤングアダルト)新書、
『よりみちパン!セ』シリーズの1冊です。

いや、面白かったです。笑いが止まりませんでした。

保健体育」をネタにした、
下ネタ満載のみうら流エロトークが炸裂しています。
とぼけて人を食ったような語り口に、笑える写真とその解説。

でも根底には著者の真面目な考え方があるので、
単なるエロトーク本になってはいません。
その辺りの匙加減はなかなか。

中学生以上向けというこの新書シリーズですが、
この本に関しては完全に大人向けだと思います。
大人でなければ奥まで読めないと思います。

あと、男子向けです。
女子としては女子視点が欠けている点が物足りなくて残念でしたが、
男子が何をどう考えているかが分かる点はとても面白かったので、
よしとします(偉そう)。

★理論社YA新書『よりみちパン!セ』
http://www.rironsha.co.jp/special/series/index.html
【新書】『バカなおとなにならない脳』 養老孟司著
2006.12.15(Fri)


「出力つまりループを回すための出口は、何度も説明したように、筋の収縮、つまり、運動というひとつだけしかありません。」



バカなおとなにならない脳 バカなおとなにならない脳
養老 孟司 (2005/04)
理論社

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理論社が出版しているYA新書『よりみちパン!セ』シリーズの1冊です。

この本は理論社のホームページに寄せられた質問に、
著者が回答したことを収録したものだそうです。
テーマはタイトル通り、「」。
小学生から成人まで、幅広い年代から寄せられた質問に、
とても分かりやすく答えています。

一番印象に残ったのは、の働きと運動の重要性について。
著者はよくテレビなどで、
子供は自然の中で生活させろと主張している印象がありましたが、
その理由がよく分かりました。

の働きとは、五感として刺激を「入力」し、
その結果を「運動」として「出力」することの繰り返しのループをいうそう。
そして、「入力」するには五感=五つありますが、
「出力」するには筋肉を収縮させることしかないそうです。
つまり、出入力のループを回転させるには、
運動=体を動かすことは不可欠であり、大変重要であるということです。

その他にも、バカは治るのか、寝ないとバカになるのは本当か、
「こころ」はどこにあるのか、や、「文武両道」や「知行合一」の真の意味など、
読んでいて大変勉強になりつつ、楽しかったです。
著者も適度に毒を吐いていますし。

『よりみちパン!セ』シリーズは、中学生以上のすべての人を対象としています。
その為、とても分かりやすく書かれている点が特長となっています。
著者の人選もなかなか面白いと思います。

★理論社YA新書『よりみちパン!セ』
http://www.rironsha.co.jp/special/series/index.html