【映画】『哀愁』 (マーヴィン・ルロイ監督作品 1940年 米国)
2006.07.31(Mon)
キャンドルライトの中「蛍の光」にのせて踊るふたり―。

哀愁【字幕版】 哀愁【字幕版】
ビビアン・リー (1997/01/01)
ワーナー・ホーム・ビデオ
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第二次世界大戦下の悲恋を描いたメロドラマ。
主役のふたりは当時の美男美女俳優、
ロバート・テイラーとヴィヴィアン・リー

何といってもヴィヴィアン・リーが可憐。
「風と共に去りぬ」で一躍有名になった人ですが、
この人は上品さと俗悪さを併せ持つ役柄がピッタリ。
スカーレット然り、ブランチ(「欲望という名の電車」)然り。

この作品でも、その魅力を存分に発揮。
ラストの追い詰められて決心する表情は、いつ見ても息を呑みます。

★今回はこちらで視聴
http://bbservice.yahoo.co.jp/contents/movie/selection/detail/index02.html
★「風と共に去りぬ」(無料視聴可)
http://streaming.yahoo.co.jp/c/t/00041/v00056/v0005600000000199529/
★この本も良かったです。
ヴィヴィアン・リー / 清水俊二、アン・エドワーズ 他
★この中のヴィヴィアン・リー論も良いです。
虹のヲルゴオル / 橋本 治
【新書】『99・9%は仮説』 竹内薫著
2006.07.29(Sat)
世の中はすべて仮説で出来ている、らしい。

99・9%は仮説 思いこみで判断しないための考え方 99・9%は仮説 思いこみで判断しないための考え方
竹内 薫 (2006/02/16)
光文社

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・世の中はすべて仮説で出来ている
・常識は仮説にすぎない

ということを科学の歴史と共に解説していき、

なので固定観念を持つことなく、
頭を柔らかくしておきましょう〜、という本。

完全な文系人間の私にとっては、
ガリレオからアインシュタイン、ホーキングに至る、
科学の様々な理論の解説は面白かった。

ただしあくまでも新書。
解説といってもほんの触りだけだし、
実際に科学を学んだ人はどう思うのかなという程度。
理系の人だったら突っ込み甲斐がありそうな内容という印象でもある。

ネット口調の文体も、好みが別れると思う。

文系人間にとっては聞いただけで思考停止する単語の解説を、
気軽に楽しめる本。
【雑誌】『月刊flowers 2006年 09月号』 小学館
2006.07.28(Fri)
田村由美小玉ユキ岩本ナオ、ですな。

月刊 flowers (フラワーズ) 2006年 09月号 [雑誌] 月刊 flowers (フラワーズ) 2006年 09月号 [雑誌]
(2006/07/28)
小学館

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今月号のラインナップは以下の通り。
http://flowers.shogakukan.co.jp/magazine/magazine_52.html

『7SEEDS』(田村由美はストーリー展開が上手い。引っ張る引っ張る。
難を言えば、グループが多いので、
1つのグループの話になっている間に、
他のグループを忘れてしまうこと(私だけ?)。
今回は甲子園が登場。虎ファンとしては堪らないものが。
『猿の惑星』で米国人が自由の女神を見るようなもの(違うか)。

『さよならスパンコール』(小玉ユキは今月号で一番好きだった。
ふとした瞬間を捉える絵柄も視点もとても好き。
ただ人魚シリーズはそろそろ飽きてきたので、他の話を読んでみたい。
小玉ユキ公式サイト「silo」
http://www012.upp.so-net.ne.jp/kodamayuki/

『Yesterday,Yes a day』(岩本ナオは独特の絵と雰囲気がいい。
ただ、説明不足の感あり。
小麦の気持ちが分からない多喜二な気持ちの私。

あと、
メンソレータムの女の子のような女子高生のお話『放課後の国 保健体育と♂と♀』(西炯子)と、
相変わらずカッコイイ漂泊の婦女子ぶりの『ドリームランドEXP.』(大竹サラ)も楽しかった。

『煽り橋』(奈知未佐子)も季節に合った、それでいて意外な展開で良かったな。

来月号の予告はこちら。
http://flowers.shogakukan.co.jp/magazine/magazine_142.html
小沢真理と中村かなこはもういいです。

★月刊flowers
http://flowers.shogakukan.co.jp/fla_top01.html
【本】『エレンディラ』 G. ガルシア=マルケス著
2006.07.27(Thu)
南米の民話集のような中短編集。

エレンディラ / G. ガルシア・マルケス、ガブリエル ガルシア・マルケス 他

LA Increible Y Triste Historia De LA Candida Erendira Y De Su              Abueladesalmada/Innocent Erendira LA Increible Y Triste Historia De LA Candida Erendira Y De Su Abueladesalmada/Innocent Erendira
Gabriel Garcia Marquez ()
Continental Book Co Inc

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『百年の孤独』を読んだ時の衝撃は忘れられない。

その『百年の孤独』の後に出版されたのがこの本。
6つの短篇と、中篇が1つ収められている。

どれも南米に伝わる民話のようだった。
土の匂いのする幻想的な物語。

印象に残ったのが、最初の3篇と、最後の中篇、
『無垢なエレンディラと無情な祖母の信じがたい悲惨な物語』。

最初の3篇は余韻がとてもいい。
中篇はストーリーは確かに悲惨だけれども、
ラストは爽快だったりする。
映画になるなと思っていたら、やはり映画化されていた。
http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD11487/

蜷川幸雄氏によって舞台化もされたようですね。
見てみたかったな。
【スポーツ】ブラジル監督に元磐田ドゥンガ氏
2006.07.25(Tue)
「闘将」代表監督に。
http://www.sponichi.co.jp/soccer/flash/KFullFlash20060725000.html

PROFESSIONAL勝者の条件―勝ち残る者と敗れ去る者の違いとは PROFESSIONAL勝者の条件―勝ち残る者と敗れ去る者の違いとは
ドゥンガ (1998/10)
経済界

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いや驚いた。
ブラジルサッカー連盟はジーコを見ていなかったの?
と皮肉ってみたり。
案の定ブラジルでも賛否両論らしい。
http://www.sponichi.co.jp/soccer/flash/KFullFlash20060725014.html
磐田サポとしては恩あるお人なので、
上手くいくことを願うのみなのですが。

それにしてもサッカーといい野球といい、
現役選手よりも、
監督やコーチの方に親近感が湧くようになってきてしまいましたよ。
年を取るってこういうことなのね。

高校球児より年上になったことが最初のショック、
次が“トシちゃん25歳”を越えてしまった時、
そして現役選手よりも、
監督やコーチについての知識があるようになった時が…。
…もうやめとこ。
【本】『地下鉄のザジ』 レーモン・クノー著
2006.07.23(Sun)
田舎から出てきた少女ザジの、パリでの2日間の物語。

地下鉄のザジ 地下鉄のザジ
生田 耕作、レーモン・クノー 他 (1974/10)
中央公論新社

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今から50年近く前に書かれたとは思えない、新鮮味のある小説だった。

「けつ喰らえ!」が口癖のやんちゃな少女ザジと、
彼女に振り回されながらも大人な様々な登場人物達。

全体を通した疾走感、目に浮かぶカラフルな背景、
ドタバタ喜劇に相応しいエンディングに加えて、
ラストでの意外なオチが小洒落ていてニヤリとさせられた。

いかにもフランス的でエスプリが効いていて、
1本の映画を見たようだった。

『アメリ』が好きな人なら、この作品も好みだろうと思う。

実際に映画化されているらしく、しかも監督はルイ・マル。
これは見ないと。
地下鉄のザジ 地下鉄のザジ
カトリーヌ・ドモンジョ (2006/06/24)
紀伊國屋書店

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【本】『野性の呼び声』 ジャック・ロンドン著
2006.07.22(Sat)
厳寒の地へ送られた犬バックの物語。

野生の呼び声 野生の呼び声
フィリップ ミュンシュ、ジャック ロンドン 他 (1999/09)
あすなろ書房

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米国の裕福な屋敷で何不自由ない生活を送っていた犬バック。
ある日突然盗まれ、売られ、
アラスカ氷原で橇犬として生活することになる。
極寒の地での苦しい生活がバックの野性を呼び起こし…。

魅力的に感じるのは、
カタルシスを得られるヒーロー物語になっているところにあると思う。
選ばれし者(犬)の物語。

それに犬から見た人間の長所と短所というスパイスと、
人間も持つ大自然への郷愁を誘われる辺りで、
惹き込まれるのだと思った。



画像掲載した本は『野生の呼び声』。
私が持っている本は『野性の呼び声』(大石真訳 新潮文庫)。
野性の呼び声 / ジャック・ロンドン

こちらは子供向けらしいけれど、さらにタイトルが違う。
荒野の呼び声 荒野の呼び声
ジャック・ロンドン、海保 真夫 他 (1997/12)
岩波書店

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なぜゆえ3通りにしたのやら。
【本】『アンダスン短編集』 シャーウッド・アンダスン著
2006.07.21(Fri)
『ワインズバーグ・オハイオ』の著者による短編集。

アンダスン短編集 アンダスン短編集
アンダスン (1976/07)
新潮社

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今から100年近く前のアメリカの田舎町を舞台にした短篇が、
10作品収められている。

どの作品もすべて、著者の心のつぶやきのような気がした。

舞台がどこであれ、登場人物が誰であれ、何歳であれ、
すべては著者が思ったことを書いてあるように感じた。
著者の言いたいことの為に作中の様々な設定をしている、
と言ったら言い過ぎかもしれないけれども。

そんな著者の心のつぶやきとは、とても真面目なもの。
孤独で寡黙な登場人物達を通して、人生と人間を見つめている。

最も印象に残ったのは、『悲しいホルン吹きたち』。
大人になるというのはどういうことのなのか、また、
子供から成人へと移り変わる時期の不安定さ、
先の見えない不安感などを見事に表現している点と、
そんな少年を勇気付けるラストがとても良かった。
暗い作品がほとんどの中で、救われた。

『そのわけが知りたい』も、
純粋な少年が大人に幻滅する瞬間を捉えていて、
あったな、こういうこと…としみじみしてしまった。

最後の『トウモロコシ蒔き』は、
我が子を失った老夫婦の話。
読後じわじわと来るものがある。
【音楽】『CORINNE BAILEY RAE』 コリーヌ・ベイリー・レイ
2006.07.20(Thu)
夕暮れに聴きたい1枚。

コリーヌ・ベイリー・レイ コリーヌ・ベイリー・レイ
コリーヌ・ベイリー・レイ (2006/07/12)
東芝EMI

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ソウル、ブルース、ジャズを下敷きとした、
ナチュラルな楽曲が非常に好み。
聴いているとほっこりする。

舌足らずな歌い方と、
地声のカラカラした声には好みが別れるかも。
でもファルセットの声が混じると聞きやすくなるので、
すぐ耳なじみが良くなると思う。

ロリータ風味でソウル色の強めなシャーデー、という印象。
どちらもUK出身でバックグラウンドも似ているかも?

夕暮れから夜にかけて聴きたい1枚。
愛車の中で、お気に入りのソファでぜひ。

試聴はこちらから
http://intl.jp/sp/0607cbr/pb/
【本】『マーティン・ドレスラーの夢』 スティーブン・ミルハウザー著
2006.07.19(Wed)
世紀末のニューヨークで、マーティンの見た夢は。

マーティン・ドレスラーの夢 マーティン・ドレスラーの夢
スティーヴン ミルハウザー (2002/07)
白水社

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1800年末から1900年初頭の米国ニューヨーク。
葉巻商人の息子マーティン・ドレスラーは、
生まれ持った商才を生かし、若くして成功を収めるが…。

いかにもアメリカ、という話だった。

商才に長けたマーティンが、
葉巻を売る個人店の息子から、
ホテルを建設するまでの成功物語を中心に、
古い時代から新しい時代へと移り変わろうとする時代の空気、
関わりあう女性達などのエピソードを、うまく絡めている。

成功の階段を順調に昇りながら、
次第に現状に満足出来なくなるマーティン。
最初は先見の明のある賢い少年の視点から始まる物語が、
成功と共に次第に幻想的な色合いを帯びてくる。

後に妻となる女性の正体の分からないアンニュイな雰囲気と、
建てるごとにグロテスクな内容になっていくホテルの描写が、
幻想的な色合いをさらに濃くする。

古きものから新しいものへと移り変わる時代。
その変化についていける人、いけない人。
何を残し、何を捨てるのか。それらをどう選ぶのか。
この辺りは今の時代にも共通しているように思った。

時代の寵児となったマーティンも、
その理想が一般市民の理解を得られなくなると共に、
その座を追われる。

普通なら自ら死を…というところだが、
そう終わらないところもいかにもアメリカンな話で、
読後感は悪くない。
海外小説 | Comment:0 | TrackBack:0 |
【サッカー】ヘンリク・ラーション代表引退表明
2006.07.18(Tue)
Henrik Larsson: A Season in Paradise Henrik Larsson: A Season in Paradise
Henrik Larsson、Mark Sylvester 他 (2001/09/27)
BBC Pubns

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ラーションを知ったのは94年W杯アメリカ大会。
金髪のドレッドヘアをなびかせて疾走していた姿が、
とても印象的でした。

ポイントゲッターとしての能力だけでなく、
後年はパサーとしての才能も見せていました。

小柄なのに豪快なヘディング、
野生の豹のようなしなやかな体の動きが本当に好きでした。

これからは故郷で楽しくサッカーを続けて下さい。
その姿が見られないのはとても残念ですが。

長い間お疲れ様でした。そして、ありがとう。



http://edition.cnn.com/2006/SPORT/football/07/17/sweden.larsson/
"I'm quitting now. It feels right. I've done my time for the national side,"
★ヘンリク・ラーションオフィシャルサイト
http://www.henriklarsson.com/
“It’s feels like I made the right decision to stop playing for the national team”
スポーツ | Comment:0 | TrackBack:0 |
【本】『ミゲル・ストリート』 V.S. ナイポール著
2006.07.17(Mon)
カリブ海の小さな島、トリニダード・トバゴの下町のお話。

ミゲル・ストリート ミゲル・ストリート
V.S. ナイポール (2005/02)
岩波書店

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まだ英国の植民地だった頃のトリニダード・トバゴ。
その首都ポート・オブ・スペインの下町にある、ミゲル・ストリート。
そこに暮らす住民達の姿を、「僕」の視点で描いている。

17の連作短篇集。
それぞれの短篇にそれぞれの住民が登場して、話は展開されていく。

南米文学特有の、大らかでちょっと素っ頓狂な内容。
こういう雰囲気はとても好きだ。
次はどんな話なのかと、ページを捲るのが楽しかった。

著者はトリニダード・トバゴ出身で後に渡英。
オックスフォード大学を卒業して作家活動に入ったそうだが、
故郷の植民地に対する冷めた視点と、
愛着のある視点とが入り混じっており、
単なる「心温まる少年時代の故郷の話」に収まっていない。

どの短篇に登場する人物も、皆夢破れる。
「僕」のみがここから出たいと故郷から去る。
それでいて、全体を漂う甘く優しく切ない雰囲気。

全編を通して登場し、最も常識的で魅力的な「ハット」の末路と、
「僕」の少年時代の終わりとを絡めた終わり方が、
とても印象で心に残った。
海外小説 | Comment:0 | TrackBack:0 |
【本】『小さな町で』 シャルル=ルイ・フィリップ著
2006.07.15(Sat)
100年前のフランスの小さな町のお話。

小さな町で 小さな町で
シャルル=ルイ・フィリップ (2003/12/15)
みすず書房

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今からほぼ100年前のフランスの小さな町、セリイ。
この町を舞台に書かれた短篇コント集。

どの短篇も、
貧困、病気、死、恋愛など様々なテーマを取り上げている。
それぞれがわずかな枚数ながら、
著者独自の視点で人間を描いている。

この著者独自の視点というのが曲者で、私はどうにも馴染めなかった。
わずかな枚数で人間と人生を描いているが、
コントなので風刺が効いている。
その風刺のセンスがどうも私には合わなかった。

一番嫌悪感を感じたのは、女性に対する見方。
特に「女房」に関しては幾らコントといえどもひどい扱いで、
この著者は女という生き物が好きではなかったのかなと。

逆にこどもに対しては同じ目線になっているので、
こども好きではあるらしい。

100年前のフランスの田舎町の生活習慣や風俗がとても興味深かった。

母親の愛情を自分だけに惹き付けておきたい女の子、
強情な娘、結婚しない男などなど、
100年前も現在も人間とは変わらないものだなと思った。
海外小説 | Comment:0 | TrackBack:0 |
【本】『そして誰もいなくなった』 アガサ・クリスティー著
2006.07.14(Fri)
Ten little nigger boys went out to dine ;
One choked his little self, and then there were nine.―

そして誰もいなくなった そして誰もいなくなった
アガサ クリスティー (2003/10)
早川書房

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もともと推理小説が苦手。でも、
『春にして君を離れ』が良かったので、手にとってみた。
誰もが傑作として知っているタイトルとあらすじ。
やっと読む機会が巡って来た。

英国インディアン島に招かれた様々な過去を持つ10人の人々。
しかし招待主は姿を見せないまま、
10人の客達が一人ずつ減っていく…。

トリックそのものよりも、
人間の心理状態に焦点を当てているので、読みやすかった。

古い童謡の歌詞の通りに消えていく客達、
一人消えるごとに一つ減っていく10個のインディアン人形―
という設定も、
効果的な舞台装置になっている。

次は自分か…?という恐怖感の描写は物足りなかったし、
正直なところ全体的に単調に感じたが、
何よりも恐ろしいのは人間そのものだ、
ということの方を強調したかったのだろうな、と。
結末といい、ね。

この作品が、後の推理小説の教科書的な存在になっている、
ということが良い意味でも悪い意味でもよく分かった。
ちょっと期待しすぎてしまったかも。
→ read more
海外小説 | Comment:0 | TrackBack:0 |
【雑誌】『Melody (メロディ) 2006年 08月号』 白泉社
2006.07.12(Wed)
タマネギ部隊の◇が大きくなっている…。

Melody (メロディ) 2006年 08月号 [雑誌] Melody (メロディ) 2006年 08月号 [雑誌]
(2006/06/28)
白泉社

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内容はこんな感じ。
http://www.hakusensha.co.jp/frame.html

大奥清水玲子作品を読んでみたかったので、
味見としては良かったかも。
でも『大奥』は吉宗時代の方が面白そう(上記公式サイト内に“試し読み”アリ)。

川原泉『笑う大天使 特別編』は…。
こんなオチは読みたくなかった。ダミアン…。

成田美名子も初めて読んだのだけれど、能を扱っているのね。
能にはちょっと興味があるので、単行本を読んでみたい。

『玄椿』『パタリロ』もまだ続いていたのね。
タマネギ部隊の◇が大きくなっていたのに驚いた。
もう本編は終わってしまったのかな?

メロディ『フラワーズ』も、
大人向けの少女漫画雑誌だと思うのだけれど、
メロディ』の方が良く言えば硬派、悪く言えば硬い感じという印象。
同じようなタイプの漫画が続くので、一本調子で若干退屈かも。
それでも偶数月発行のようなので、しばらく買ってみようかな。
雑誌 | Comment:0 | TrackBack:0 |
【スポーツ】サッカードイツワールドカップ決勝「イタリア×フランス戦」
2006.07.11(Tue)
イタリア 1−1(PK5-3) フランス

守備の良いチーム同士の対決ということで、
どちらが先に堅い守りを崩すかの、
ヒリヒリするような試合を期待していた。

ところがいきなりフランスのPK。
主審よ空気読め、と思っている内にジダンが決めて先制。

その後マテラッツィのゴールでイタリアが同点とするも、
素人目にはフランスの方が勝っているように見えた。
チャンスはフランスの方が数多く作っていたし、
ト二とトッティに仕事をさせなかった。

ところがその流れが変わる時が思いも寄らない形でやって来た。
ビエラの負傷退場と、ジダン一発退場。

要の抜けたフランスと、
交代策が上手くいったとは思えなかったイタリア。
結局時間だけがたち、PK戦に。

既にジダン、ビエリ、アンリのいないフランスに対して、
守護神ブッフォンを擁するイタリア。

イタリアは一枚岩のように全員が結束していたのに対し、
フランスはジダンの花道を飾るために結束していた。
その要が自ら消えてしまった時点で、勝負は付いていたのかも。

全員がPKを決めたイタリアは見事だった。

それでも、何か釈然としないままの決勝戦だった。
どちらもフェアに力を出し尽くしたという決勝戦を見たかった。


今回のワールドカップは決勝戦に近づくほど守備的な要素が強まってきて、
派手なゴールシーンが少なかったことが残念だった。
堅い守備を突き破るスーパーFWも出てこなかったし。

印象に残ったのは、下馬評の低かったチームが勝ち進んだこと。
フランス、イタリアに開催国のドイツ。
それから、ワールドカップのジンクス通り沈んでいったブラジル。
特にロナウジーニョは全くいいところのないまま終わってしまった。
応援していたスウェーデンも、
持てる力を発揮することなく終わってしまったことが、
とても口惜しかった。

日本については言うことなし。
前回大会終了時には、
次の大会が日本代表最強チームになっているだろう、
と期待していたものだったが。
日本人としては虚しい大会となってしまったことが残念。
スポーツ | Comment:0 | TrackBack:0 |
【本】『ブラジルの赤』 ジャン=クリストフ・リュファン著
2006.07.08(Sat)
事実は小説より奇なり。

ブラジルの赤 ブラジルの赤
ジャン=クリストフ リュファン (2002/12)
早川書房

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1555年、フランス人騎士ヴィルガニョンは3艘の船団を率い、
フランス王の植民地と、新教徒達が住める別天地を建設する為、
新大陸ブラジルに向かう。
苦難の末到着したリオデジャネイロは、
ジャングルと食人種が住む、想像を絶する未開の地だった…。

主人公は通訳にする為に連れて来られた、
ジュストとカランブの兄妹。

フランスによるブラジル植民地作りを縦糸に、
兄妹の物語、
西洋文明と先住民インディアン達の価値観、
キリスト教の宗教対立が絡まり、
非常に読み応えがあった。

途中まではいわゆる「冒険モノ」で、
古風な作りだなと思っていたが、
中盤以降からは仕掛けてあった伏線が絡み出し合い、
俄然面白くなってくる。

驚いたのは、この物語が史実に基づいているということ。
騎士ヴィルガニョンは実在の人物であり、
ヴィルガニョンのブラジル遠征も事実であるそうだ。

史実を基に、
冒険、恋愛、文化、宗教を取り入れ、
それらを巧みにまとめ上げた手腕に脱帽。

それにしても、
この物語から500年近くがたとうとしているのに、
いまだに人類に進化がないことに愕然とする。

宗教対立は酷くなるばかりだし、
西洋文化が他の文化を圧倒していることも変わりがない。

今から500年後、現在はどう思われているのだろうか。
海外小説 | Comment:0 | TrackBack:0 |
【雑誌】『ダ・ヴィンチ 8月号』 メディアファクトリー
2006.07.07(Fri)
川原泉はイメージ通りの人だった…。

ダ・ヴィンチ 2006年 08月号 [雑誌] ダ・ヴィンチ 2006年 08月号 [雑誌]
(2006/07/06)
メディアファクトリー

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いつも最初に読むのが
舞姫(テレプシコーラ) 8 (8) / 山岸 凉子
この展開にはドン引き。
山岸作品なので、
一癖も二癖もあるものになるだろうと思ってはいたけれど。
バレエによって身を滅ぼしていく女の子達の話、なのかなあ。
連載終了後に単行本で一気に読んだ方がいいのかも。

川原教授のご尊顔を初めて拝見したけれども、
思っていた通りでついニヤリと(失礼)。

人生の意味 / キャロル アドリエンヌ
で知られる著者、
★キャロル・アドリエンヌの公式HP
http://www.caroladrienne.com/ja_JP/index.php
コラムやブログあり。
生まれ日無料診断と数秘術無料週間予測が面白い。

★「Webダ・ヴィンチ」
http://web-davinci.jp/
雑誌 | Comment:4 | TrackBack:0 |
【本】『カレーソーセージをめぐるレーナの物語』 ウーヴェ・ティム著
2006.07.06(Thu)
カレーソーセージから始まる物語。

カレーソーセージをめぐるレーナの物語 カレーソーセージをめぐるレーナの物語
ウーヴェ・ティム (2005/06/10)
河出書房新社

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舞台はドイツ。
カレーソーセージとは、
カレー粉とソーセージを炒めた上にケチャップをかけ、
さらに黒こしょうをかけて食べるもの、らしい。
ドイツの屋台で売られる庶民の食べ物で、
上流階級の人間は食べることはない。

前ドイツ首相が選挙時に、
自分が庶民派であることをアピールする為に、
カレーソーセージを屋台で買って食べているところを、
テレビで見たことがある。
それはともかく―。

物語は現代。
主人公の男性は、
現在では数多くあるカレーソーセージを発明したのは、
子供の頃から通い続けた屋台のおかみさんなのではと思い付く。
そして既に屋台をたたみ、老人ホームに入居していたおかみさんこと、
ブリュッカー夫人の元を訪れ、話を聞くことになる。

題名を見た時には、てっきりコミカルな話だと思っていた。
ところが話はカレーソーセージの由来を尋ねる内容となり、
さらにはブリュッカー夫人=レーナ・ブリュッカーの、
半生を知る話となっていく。

第二次世界大戦時のレーナ。
40歳。
出て行ったままの夫。
戦争に取られた子供達。
偶然出会った若い水兵―。

第二次大戦下のドイツでの庶民の生活を読んだのは、
初めてかもしれない。
それだけでも興味深かったが、
レーナのキャラクターが、物語に魅力を加えている。
骨太で強く逞しく賢いが、女の部分もある。

最後にやっとカレーソーセージの由来が登場するが、
その登場の仕方と言い、
小説全体に温かな雰囲気が漂っており、
良作の映画を見た後のような、心地良い読後感に浸ることが出来た。
海外小説 | Comment:0 | TrackBack:0 |
【本】『蝶のゆくえ』 橋本治著
2006.07.05(Wed)
現代日本はどこへ行くのか―。

蝶のゆくえ 蝶のゆくえ
橋本 治 (2004/11)
集英社

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6つの短編が収められているが、
そのどれもが「現代の社会」を描いている。

圧巻だったのが冒頭の作品『ふらんだーすの犬』。
子供の虐待を扱っている。
どんなにひどい親であっても、子供にとっては唯一の親。
愛されたいと願いながら死んでいく子供の姿は、
無責任な親達に対する著者の静かな怒りのように感じた。

他にも突っ張って生きている独身女性と女友達、
母と娘、夫と妻、嫁と姑、家族についての短編が収められているが、
今という時代と、その中での人間関係をよく描いていると思った。

難を言えば、説明しすぎてしまうこと。
その分、物語としての余韻に欠けてしまう点が惜しい。
でも逆に、端的に登場人物の背景を説明することで、
著者は直接自分の感情を作品に投入するのではなく、
第三者の視点を保っているようにも思える…。

著者の著作では、
オリジナル小説よりもコラムや現代語訳などの方が好きなのだが、
この本を読んで、これからは小説も読んでみようと思えた。



第18回柴田連三郎賞受賞作品
国内小説 | Comment:0 | TrackBack:1 |
【本】『記憶の中の一番美しいもの』 カレル・フラストラ・ファン ローン著
2006.07.04(Tue)
「疑問とともに生きるよりも、
答えと生きる方がずっとむずかしいこともある」

記憶の中の一番美しいもの 記憶の中の一番美しいもの
カレル・フラストラ・ファン ローン (2002/11)
講談社

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若くして亡くなった妻との一人息子を愛する主人公。

新しいパートナーに子供が出来ないことで出かけた病院で、
彼は自らに生殖機能がないことを知らされる。

誠実だった妻が一体誰と。そして、なぜ。
息子の父親は誰なのか。
主人公は妻と関わりのあった男性やその妻を訪ねて回る―。

人生には突然の悲劇が訪れることがある。
それでも子供は成長し、
親は年老い、
時間は過ぎて行く。

だからこそ、
日々の生活の中で、
ほんの些細な小さな事柄も大切にし、感謝して生きよう―。

そんなメッセージが伝わってくる本。



1999年 ヘネラーレ・バンク賞(オランダを代表する文学賞)受賞作品
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【本】『海の上の少女―シュペルヴィエル短篇選』 ジュール・シュペルヴィエル著
2006.07.02(Sun)
なんだかとても不思議な世界。

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海の上の少女―シュペルヴィエル短篇選 / ジュール シュペルヴィエル

架空の世界や動物、神話や聖書を題材とした、
20の短篇が収められている。

詩人として始めた著者だけに、
文章がとても滑らかで読みやすく、美しい。

しかし内容は、
どれも人間の内面について描いており、
単に美しいだけのお話ではない。

美しい文章で、醜い人間の内面について書いている点が、
どこか不思議な雰囲気を醸し出しているのかもしれない。

海の上にひとり居続ける永遠の12歳の少女を描いた表題作が、
とても幻想的かつ哀しくて印象に残った。
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【本】『心の治癒力をうまく引きだす』 黒丸尊治著
2006.07.01(Sat)
患者の心のケアを続けている医師による本。

心の治癒力をうまく引きだす―病気が回復する力とは何か。「まあ、いいか」療法はなぜ効くのか。 心の治癒力をうまく引きだす―病気が回復する力とは何か。「まあ、いいか」療法はなぜ効くのか。
黒丸 尊治 (2004/04)
築地書館
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医師である著者が、
自らの診療経験から人の心に備わる自己治癒力について語っている。

本の内容も、
著者と患者との診療風景がサンプルとして多数挙げられている。

メンタルケア本を多数読んできた私としては、
さして目新しいことは何もなかった。

自分の心を癒す具体的なハウツーを求めて読むと、期待外れ。
エッセイとして読むと、なるほどなと思えることが多いと思う。

患者さん予備軍の人よりもむしろ、
医師に読んでもらいたい本だと思った。
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