【本】『ゾエトロープ「biz」』 フランシス・フォード コッポラ
2007.06.22(Fri)
アメリカン・ゾエトロープは人々に自信をなくさせかねない絶え間ないプレッシャーに対抗するために、できるかぎりのことをしようと思っている。その武器は、生き生きとしていて、夢があり、私たちをわくわくさせるもの―そう、文学だ。
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アメリカの映画監督フランシス・フォード・コッポラの小さな映画会社「アメリカン・ゾエトロープ」。
この会社のために出来る一番賢い投資としてコッポラが考え付いたのが“短編小説”でした。
短編小説には映画に必要な要素が過不足なく詰まっている―。
そしてコッポラは新鋭作家からの短編小説を掲載した季刊小説誌、
「ゾエトロープ・オールストーリー」を創刊します。
今回取り上げた本は、日本の読者のために刊行された、
「ゾエトロープ・オールストーリー」のベスト版の1冊です。
収録されている作品は、
『ソフィーとルイス』 サラ・パワーズ
『間引き』 ピーター・レフコート
『『真夜中の子供たち』:失われた映画の物語』 サルマン・ラシュディ
『わが伝記作家へのメモ』 アダム・ハスレット
『猛獣の夜』 クリス・スペイン
『月曜日のカスター将軍』 ジョン・ビルマン
『片腕の女と踊りながら』 ティム・ゴトロー
『落札します』 ロバート・オレン・バトラー
『ノースウッド』 ポール・グリナー
『カール B. アンダーソンの譫言1995-1996』 シントラ・ウィルソン
作品はどれも違った味わいで、それぞれに楽しむことが出来ました。
短編なので丁度良い長さでもありました。
印象に残ったのは次の2作品。
『片腕の女と踊りながら』は、
良質のロードムービーになるだろうと思わされる作品でした。
仕事をクビになった主人公の青年が憧れのテキサスへ旅に出るのですが、
途中で片腕の女性を拾い、旅を続ける、という話です。
旅、テキサス、片腕の女性、男と女、故郷。
甘酸っぱくほろ苦く、雰囲気の良い作品でした。
『カール B. アンダーソンの譫言1995-1996』は、日記形式。
主人公の青年の口調で話は進むのですが、
ドラッグにはまって溺れていく様子がリアルでした。
でも暗くはなく、どこかカラリとしています。
これもいい短編映画になりそうだと思いました。
この2作品とも読みながら映像が目に浮かびました。
ペーパーバックと同じ大きさと同じザラ紙で、
洋書を読んでいるような読み心地の良さがありましたよ。
他にも数冊出ているようなので、全部読んでみたいです。
現在のアメリカの小説に興味のある方にはうってつけの本だと思います。
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