【本】『最期の教え』 ノエル・シャトレ著
2007.11.08(Thu)
「それでは、十月十七日にしましょう。」
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著者の「わたし」は、92歳の母親からこの世から去る日を告げられます。
名家の出でありながら助産婦として活動し、
80代にしてアフリカの奥地まで助産婦の仕事をしに行くほどの母親。
愛し尊敬する母親からの宣告と、その日を迎えるまでの心境を、
「わたし」から母親である「あなた」へと語りかける口調で描かれていきます。
まさに母親からの“最期の教え”を受ける「わたし」の物語でした。
母親の宣告に対しての戸惑い、怒り、理解、受容、などの気持ちで揺れ動く様子に、
子供の頃など過去においての母親との思い出などが絡まります。
また、「その日」を迎えるための準備をする母親と「わたし」の描写もあります。
自分の母親の老いを実感している身としては他人事とは思えず、
読んでいてたまらないものがありました。
病気でもないのに自らこの世を去る日を決める、という選択は、
子供にとっては残酷なことですが、同時にある意味では幸せであるとも思います。
突然いなくなられることに比べれば、“教え”を受ける猶予があるわけですから。
でもいずれにしろ誰もが避けることの出来ない事柄であり、
どんな“去る日”が訪れるのかも誰にも分からない事。
これからの毎日を大切にして、両親は勿論のこと、
周囲の人たちとも付き合っていきたいと強く思いました。
毎日が“教え”の日、なのですよね。
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