【本】『シッダールタ』 ヘッセ著
2006.08.09(Wed)
求道者の心の遍歴の記録。

シッダールタ シッダールタ
ヘルマン ヘッセ (2006/01)
草思社

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タイトルからして、
あの仏陀の生涯を描いた小説だと思っていた。
ところが違った。

仏陀が出家する以前の名と同じ名前の、
シッダールタが主人公である。

彼もまた親を捨て家を捨て、求道者として生きる。
苦行を重ね、試行錯誤を繰り返した末、
悟りに至るまでを描いている。

肉体的苦行を重ねて精神的に研ぎ澄まされても、
本物の聖人(仏陀)と出会っても、
俗世に舞い戻っても、
何かが違う…。

その苦行の重ね方、
シッダールタの心の遍歴が、妙にリアルに感じた。

あとがきによると、
「著者ヘッセ自身の宗教的体験の告白」だそうで、
なるほどリアルな訳だと納得。

インドの求道者の物語だが、とても身近に感じられる。

作品全体を通して、心地よいリズム感と、品の良さがある。
何度でも読み返したい本。
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