【本】『からくりからくさ』 梨木香歩著
2007.01.02(Tue)
「生き物のすることは、変容すること、それしかないのです。」

からくりからくさ からくりからくさ
梨木 香歩 (1999/05)
新潮社

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祖母の遺した純日本家屋。
その家で共同生活をすることになった孫の蓉子を含めた4人の女性達の物語。

主人公は染色を、同居している2人は織物を勉強中ということで、
著者お得意の植物の描写がよく出てきて魅力的。

また、物語のキーとなっている、
主人公蓉子が祖母から贈られた市松人形の「りかさん」も、
著者特有のファンタジーの世界を醸し出していた。

ストーリーとしては、
「りかさん」に関する4人の内の2人の家系の話など都合の良すぎる点が多かったし、
染色や織物の他にも、恋愛や能面やクルド人など、詰め込みすぎの感があった。

それでも、
男性中心のこれまでの歴史の中で、
虐げられながらも耐えて黙々と生きてきた女性への著者の想いはよく分かったし、
様々な要素を詰め込みながらも何とか纏め上げた点はなかなか。
読み始めた時は、
こじゃれた女性達のファンタジー風味の話で終わるのかと思ったので、
話の展開の広がりは意外だったし、良かった。
タイトルにもなるほどな、と最後に納得させられた。

この著者の作品を読んだのは、
家守綺譚 / 梨木 香歩』に続いて2冊目だが、
2冊とも子供の頃夏休みに遊びに行っていた祖父母の家を思い出してしまい、
切なくなってしまう。
小さな古い日本家屋の雰囲気をとても良く描けていると思う。

文庫版も出版されている。

からくりからくさ からくりからくさ
梨木 香歩 (2001/12)
新潮社

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「りかさん」を中心にした話と、
からくりからくさ』のその後が読めるらしいのがこちらの本です。

りかさん りかさん
梨木 香歩 (2003/06)
新潮社

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